アオゲラ 緑啄木鳥
Aogera
Picus awokera
Japanese Green Woodpecker

アオゲラ キツツキ目キツツキ科
 赤いお髭が目立つ
 緑色をしたやや大型のキツツキ


アオゲラ



 アオゲラは低地でも見られる、緑色をしたきれいなキツツキです。サイズはアカゲラより一回り以上大きく、ヒヨドリ程度のサイズです。図鑑に載っているサイズで比較すれば、アオゲラは29cmですから28cmのオオアカゲラとおよそ同じ程度ということになります。
 体が大きい分、木を叩く音も「ポンポン!」といったやや重量級な響きで聞こえてきます。コゲラなどと比べると一発一発の音が強く大きい感じです。
 雌雄の見分けは、♂ は額から後ろ頭まで赤く、♀ は後ろ頭だけ赤いと覚えておきましょう。アカゲラの ♂ が後ろ頭だけ赤いので、アオゲラの ♀ を見ると ♂ と間違ってしまいそうになりますが、アオゲラは雌雄ともに赤い頭を持っています。なお、日本では北海道のみで見られるヤマゲラという近い種がいます。両者は全体的な色目もよく似ていますが、ヤマゲラの ♂ は額部だけが赤く、♀ は頭に赤色がありません。

 アオゲラは低山にいますし、打撃音から「そこにいる気配」は感じられるものの、記録できる回数はとても少ない印象です。姿も美しく、出会えたらとても嬉しい種の一つと感じています。アオゲラといい、アオバトといい、緑〇〇=アオ〇〇と名を読む鳥は、名前の通りに緑の中に溶け込むのか、見つけるのがなかなか難しい鳥ばかりですね。





「アオゲラ ♀ 」 クリックで拡大します。

アオゲラ ♀

神奈川県横浜市
2020/01/02
1024x682 px
Nikon D500 Mode A
AF-S NIKKOR 500mm f/4E FL ED VR


 正月に地元の公園で撮りました。頭の赤色部分が後ろ頭のみになっていますので、この個体は ♀ ということになります。
 


「アオゲラ ♂ 」 クリックで拡大します。

アオゲラ ♂

神奈川県横浜市
2020/01/02
1024x682 px
Nikon D500 Mode A
AF-S NIKKOR 500mm f/4E FL ED VR


 一つ上の ♀ と同じ日同じ場所で撮った ♂ です。こちらは額部分まで赤いので ♂ です。
 この日はアオゲラがこの公園に集まっていたのか、短時間で片手で足りないほどのアオゲラを見つけました。過去一番のアオゲラの当たり日だったと思います。

 

「アオゲラ ♂ のアップ」 クリックで拡大します。

アオゲラ ♂ のアップ

広島県福山市
2015/09/28
1024x682 px
Nikon D7100 Mode A
Tamron A011 150-600mm / F5.6-6.3


 秋のエゾビタキを、椅子に座ってのんびり観察していたとき、目の前の低木に何故かアオゲラがやってきて、慌てて動画に撮ったときの記録です。動画からの切り出しなので細部が少々潰れた絵になってしまいましたが、自分の記録では最もアップで撮れたものなので紹介させてもらいました。

 

「アオゲラ ♂ 飛翔」 クリックで拡大します。

アオゲラ ♂ 飛翔

山梨県南都留郡
2018/01/28
1024x682 px
Nikon D500 Mode A
AF-S NIKKOR 500mm f/4E FL ED VR


 SSが上がらずぶれぶれ写真ですが、身体下面の模様がわかるかと貼らせてもらいます。下面は柔らかいクリーム色に小さい黒斑がならんでおり、上品できれいな感じです。



観察データ


場所と回数:広島県 3、静岡県 1、山梨県 1、神奈川県 2、計7回。本州以南で見られます。北へいくとプラキストン-ラインでアオゲラとヤマゲラが入れ替わりとなります。ちなみにアオゲラは日本固有種で、ヤマゲラは欧州大陸でも見られます。
 標高1,000mあたりでも見ていますが、どちらかというと低山に多い印象です。

観察月と回数:
1月 2 〇〇
2月 0
3月 0
4月 0
5月 1 〇
6月 1 〇
7月 1 〇
8月 1 〇
9月 1 〇
10月 0
11月 0
12月 0
計7回
留鳥です。


(トップ画像 アオゲラ 2020/01/02 D500 500mm F4.0 横浜市)
 
 初出:2015/11/03
 改訂:2018/01/30 トップ絵、動画を更新
 改訂:2018/08/08 観察データを追加
 改訂:2020/01/02 静止画を差し替え及び追加、観察データを更新
 改訂:2020/01/04 動画を更新
 全面改訂:2025/09/28