アビ目アビ科 阿比科
Abi-ka
Gavia -
- Loon
アビ目アビ科 LC
冬に日本の沿岸に飛来してくる
潜水が得意な海鳥
冬に日本の沿岸に飛来してくる
潜水が得意な海鳥
アビ科の鳥たち
アビ科の鳥は皆冬鳥で、海の上で暮らす潜水型の鳥たちです。サイズ的には普通のカモより少し大きめくらいで、カワアイサみたいにしゅっとした体形をしています。私は今(2022年夏)のところ3種を観察・記録していますが、いずれも観察体験がわずかで、一種で一ページを作るには記録が乏しいため、3種で一ページにさせていただくこととしました。
「アビ 1」 クリックで拡大します。

千葉県九十九里浜
1280x853 px
2025/01/11
Nikon D500 Mode A
AF-S NIKKOR 500mm f/4E FL ED VR
アビは私のカウントの中ではアビ科中で一番出会いの数が多い種です。九十九里浜で海ガモ観察をしているとき、ずっと遠くでぽつんと白く光る鳥が見えますが、これがアビである場合がよくあります。よく似た見え方をする鳥にカンムリカイツブリがいますが、こちらは割と岸から近いところにいるし、顔に特徴があるのでよく見ればわかると思います。
この絵の出会いのときは、初めて50m以内の距離でじっくり観察できました。それでも30m以上の距離はあったと思うので、これまで米粒レベルだったものがソラ豆くらいになった感じでしょうか。
この絵やトップ絵などを見ると、鳥というよりイルカやカメみたいにみえたりします。波なんて気にもせず、およそ空を飛ぶ生き物のようには見えませんね。
「アビ 2」 クリックで拡大します。

茨城県東茨城群
1024x682 px
2026/02/21
Nikon Z6II Mode A
AF-S NIKKOR Z 400mm f/4.5 VR S +
Z TELECONVERTER TC-1.4x
大洗の海岸で見つけたアビ。前日に北茨城市の海岸でもアビとシロエリオオハムを見ましたので、常磐沿岸地域はアビ科の鳥が多い印象です。
この絵の波を見てもらうと分かりやすいですが、アビの身体は沈みがちなため、身体ごと写真に写すためには、波を読んで、盛り上がった波の頂点近くにアビが浮かび上がるチャンスを狙います。タイミングを待っての連射が必須ですね。
なお、この日は同時に見たアカエリカイツブリがアビ科の鳥と色目や姿がよく似ていて、一瞬「これ何者 ? 何ハム ? 」みたいに頭の中がパニックになりました。波間に見えたり隠れたりするとこれらの判別がとても難しくなります。何事も経験が必要ですね。
「アビ アップ絵」 クリックで拡大します。

千葉県九十九里浜
1280x853 px
2025/01/11
Nikon D500 Mode A
AF-S NIKKOR 500mm f/4E FL ED VR
50%まで拡大トリミングしてみました。目が赤いのがなんとかわかりますでしょうか。
「オオハム」 クリックで拡大します。

千葉県船橋市
1280x853 px
2020/01/11
Nikon D500 Mode A
AF-S NIKKOR 500mm f/4E FL ED VR
湾内のカモやカイツブリを観察していたら、見慣れぬ鳥を見つけました。そこそこの距離で観察できたのでラッキーでした。
「シロエリオオハム」 クリックで拡大します。

津軽海峡海上(青森寄り)
1280x853 px
2022/05/06
Nikon D500 Mode A
AF-S NIKKOR 500mm f/4E FL ED VR
函館から大間に向かうフェリーからの観察・撮影で見つけました。フェリーからの観察は陸からの観察と違って360°海しか見えないため、時間が経つにつれ、目(観察力)が麻痺していきます。同じように見えつつも刻々と入れ替わる鳥の影が延々続きます。経験が少ないので、毎度ライブで同定するにはスキルが届かない私ですが、見たことのない海鳥たちがいきなり現れるあのドキドキ感は、一度体験すると忘れられず、虜になってしまいます。
「シロエリオオハム」 クリックで拡大します。

千葉県九十九里浜
1280x853 px
2024/03/16
Nikon D500 Mode A
AF-S NIKKOR 500mm f/4E FL ED VR
大好きな九十九里浜で海ガモや海鳥を探して観察していたとき、見慣れぬ羽ばたきをする大きくてスマートな鳥が前方に飛ぶのを見つけました。「見慣れぬ羽ばたき」というのは、例えばウのようなシルエットだけれど、ウのようなバタバタ感がないといいますか、もちろんカモみたいにストローク数で稼ぐ飛び方でもないという印象です。当日は北風が非常に強くて、この絵の場合は鳥にとって向かい風でした。その割には羽ばたきが滑らかでしたので、「ウでもカモでもない鳥=何?」となったわけです。一瞬、頭に浮かんだのはこの海でよく見かけるアビでした。
家で撮れた写真を見直してみると、脇と翼の間の黒い帯が広いこと、下尾筒あたりのベントストラップがはっきりと見えること、クチバシが真っすぐでやや下反りに見えること、などの特徴からシロエリオオハムだと判断しました。
私は九十九里浜ではかれこれ30回ほど野鳥観察をしています。しかしこれまで波間に浮かぶアビは何度も見ているものの、オオハムもシロエリオオハムも、また彼らが飛んでいる姿も一度も見たことがありませんでした。なので今回のシロエリオオハムに関しては「出会いはいきなり現れるものなんだな」ととても驚かされました。北に向かっての飛行だったので、繁殖地に戻る途中だったのかもしれませんね。
観察データ
場所と回数:静岡県 2、東京湾 1、千葉県九十九里浜 9、常磐沿岸 5、津軽海峡(大間側)1、計18回。アビ 10回、オオハム 1回、シロエリオオハム 6回。
河口近くの川にもいることがあるということですが、私は川や陸に上がった姿は見たことがありません。遠浅の海で100mくらいは沖にいることが多く、陸に近いところに来ることはほぼない印象です。
ちなみに、私が観察するのはいつも単体かせいぜい2羽程度で、遠くでポツンと浮いているのを双眼鏡でやっと見つける感じです。ただ、冬のアビなら身体が大きく白っぽいので、割と遠くからでもよく目立ち、まずまず見つけやすいと思います。また沖にいるアビは波間で頭しか見えないことも多く、一度の双眼鏡スキャンでは見逃がししやすいため、「なーんもおらんじゃん」とかあっさり諦めずに、何度か往復スキャンして観察するのがよいと思います。(失敗談を語る)
昔は広島近郊の瀬戸内海にも多くいて、古来からアビを使った追い込み漁などもされていたらしいですが、海砂の採取が過ぎて生態系が変わり、今はほとんど姿を見なくなったとのこと。私も瀬戸内ではこの鳥を見たことがありません。
観察月と回数:
1月6 〇〇〇〇〇〇
2月4 〇〇〇〇
3月4 〇〇〇〇
4月3 〇〇〇
5月1 〇
6月0
7月0
8月0
9月0
10月0
11月0
12月0
計18回
冬鳥です。春に北に移動するので北海道では春を過ぎても見られるようです。海が荒れたあとは内湾に入ることがあるようですが、陸からの観察では基本双眼鏡などで遠くの米粒を探す感じになります。冬から春に沿岸を通るフェリーに乗るなどすると、観察の機会が増えるかもしれません。
オオハムはラッキーなことに穏やかな内湾で結構近場から観察できました。ところが「これはまだまだ長く観察できそう」とか期待していたそのとき、目の前でふと潜ったオオハムは、それからいくら待っても目の届く範囲に浮上してくれませんでした。もの凄く潜水力が強いのか?それともサメにでも食われたのか? 今もって謎です。
(トップ画像 アビ 2025/01/11 千葉県九十九里浜 D500 500mm/f4.0)
初出:2022/07/19
改定:2023/11/26 アビの絵を差し替え
改定:2024/03/17 シロエリオオハムの絵を追加
改定:2024/07/08 観察記録を更新
改定:2025/1/11 アビの絵を差し替え、追加
改定:2026/2/22 アビの絵を差し替え、観察データを更新


