フクロウ 梟
Fukurou
Strix uralensis
Ural owl

フクロウ フクロウ目フクロウ科
 丸い顔につぶらな目をした
 夜行性の猛禽

   

フクロウ




 フクロウは繁殖の時期=春から初夏の頃 には割と人に近い場所にやってくる、大型の猛禽類です。私は以前、岡山県と広島県の県境(福山市)に住んでいました。職場は岡山県内だったので、そちらに住まいのある人にフクロウの居場所を教えてもらい、小学校校庭のど真ん中にあった大木のウロにいるフクロウを観察することができました。ウロは私の目線あたりにあって簡単に近づくことができます。木の周りには簡単な枠が置かれている程度なので、きっと昼間はわいわいと騒がしい子供たちの目線にさらされているはず。「こんなに人が近くても営巣するんだ」とかなりびっくりの経験でした。人が近い分、他の動物が近づきにくいという「人様の玄関に作られる(守られる)ツバメの巣」みたいなパターンなのかもしれません。日本全国の鎮守の森にフクロウがよく見られる、というのもなんとなく納得です。


「冬山のフクロウ」 クリックで拡大します。

冬山のフクロウ

長野県南牧村
1024×682 px
2021/01/10
Nikon D500 Mode A
AF-S NIKKOR 500mm f/4E FL ED VR

 2021年1月の真冬に長野の高原で見た冬山のフクロウです。この日は抜けるような青空の元、雪化粧した八ヶ岳がとてもきれいに見える一日でした。その分日差しが強くて、フクロウは早い時間に動きが止まってしまいました。
 さて、当地は-10度くらいだったと思いますが、フクロウはなぜわざわざこんなに過酷な場所で暮らすのでしょうか。とても不思議です。



「街のフクロウ」 クリックで拡大します。

街のフクロウ

東京都
1024×682 px
2023/05/04
Nikon D500 Mode A
AF-S NIKKOR 500mm f/4E FL ED VR

 コロナもやっと一段落ついた2023年5月のGW、東京の街中の緑地公園に遊びに出かけました。鳥を見に行くというよりは、公園の近くに住む学生時代からの友人に会いに行くついでで寄ったのですが、思いもよらずフクロウに出会うことができました。聞くところによると、このフクロウ、去年もここにやってきていたとか。いったいここではどんな餌を食べているのでしょうか。街なので結構ねずみとか多いのかな?
 おそらく営巣でやってきているのでしょうけれど、今の時期♀はまだ巣穴の中だと思うので、この個体はおそらく♂くんなんだろうと思います。胸の羽毛が割れていないことからみても♂くんの可能性70%以上といったところでしょうか。



「フクロウ 幼鳥」 クリックで拡大します。

フクロウ 幼鳥

岡山県井原市
1024×682 px
2014/06/07
Nikon D200 Mode A
Tamron A011 150-600mm / F5.6-6.3

 岡山で見たフクロウの幼鳥。どうもこの日は巣立ちの日だったようで、後から人に聞いたところ、この後このお子さんは山に飛んで行ったそうです。元気に育ってくれることを祈りましょう。



「フクロウ 飛翔」 クリックで拡大します。

フクロウ 飛翔

長野県南牧村
1024×682 px
2021/01/10
Nikon D500 Mode A
AF-S NIKKOR 500mm f/4E FL ED VR

 この日は現地に到着するのが遅れてしまい、かっこいい飛翔絵を撮るチャンスを逃してしまいました。私が着く少し前までは二羽のフクロウが空中でバトルをしていたのだとか。いつかきちんとしたフクロウの飛翔絵を撮りたいです。



観察データ

場所と回数:岡山県井原市 2、長野県南牧村 1、東京都 1、 計4回。街中から亜高山まで幅広く見られます。森の主として有名な一方で、神社の大木など人にとても近い場所で営巣することもあります。

観察月と回数:
1月1 〇
2月0
3月0
4月0
5月2 〇〇
6月1 〇
7月0
8月0
9月0
10月0
11月0
12月0
計4回
基本留鳥だそうですから、いるところでは年中観察できるのだと思いますが、夜行性のために出会いのチャンスは少ない鳥です。営巣時期人に近い場所に来る個体がいますが、そこで年中みられるとは聞かないので、秋から冬は近くの山などに移っているのではと思われます。



 (トップ画像 フクロウ 2014/05/17 D200 150-600mm F5.6-6.3 岡山県井原市にて撮影)

 初出:2016/06/12
 改訂:2021/01/12 静止画と動画の更新
 改訂:2023/05/07 全面書き換え