ハシブトガラ 嘴太雀
Hashibutogara
Parus palustris
Marsh Tit

ハシブトガラ スズメ目シジュウカラ科
 コガラにそっくりな
 北海道のカラ

   

ハシブトガラについて



 ハシブトガラガラは北海道のコガラに非常によく似たカラ類です。ハシブトガラは基本北海道にしかいませんが、コガラは北海道にも分布しています。なので、ハシブトガラを見に行ったのはいいですが、さてここにいるのは初めてお目にかかるハシブトガラなのか、それともいつものコガラなのかがわからないという、なんとももどかしい状態に陥ります。Webの情報では「ハシブトガラの方が割合が多い」と書かれたりしているので、期待は上がるのですが、それだけに「撮ってはおいたが、その個体、実はコガラでした!」などとなれば目も当てられません。
 事前にコガラとハシブトガラの違いを色々と勉強しておきますが、正直どれも現場では判別できそうな情報ではありませんでした。少なくとも初見でリアルタイムに区別するのは無理そうです。
 苫小牧のサンクチュアリセンターで教えてもらった観察地に行って、ハシブトガラ候補は無時見つけてしっかり撮って帰ることができました。ただ最終的なジャッジは家に帰ってからとなりました。





「ハシブトガラのアップ」 クリックで拡大します。

ハシブトガラのアップ


北海道苫小牧市
2022/05/05

1024×682 px
Nikon D500 Mode A
AF-S NIKKOR 500mm f/4E FL ED V


 コガラとハシブトガラの違いを見る特徴としては、主に3つほどが挙げられます。
 1.上下のくちばしの合わせ面=くちばしを閉じたときのライン=会合線といいますが、ここが白くなるのがハシブトガラ。コガラは全体的に黒いまま
 2.ハシブトガラは足指周りのうろこ状に見える表面が荒れてゴツゴツして見える。
 3.ハシブトガラは尾羽の先端両端角が尖り気味に見える。コガラは丸っこく見える。
 ここで紹介するアップの絵はこれら3つの特徴を全部持っているのでハシブトガラだろうと判断しました。上の3つの特徴の他、名前の語源である「ハシブト」については正直なところ両者の差を比べようと思っても、見る角度で変わって見えるため、同定に利用するには難しいと感じます。
 



「ハシブトガラ」 クリックで拡大します。

ハシブトガラ

北海道苫小牧市
2022/05/05

1024×682 px
Nikon D500 Mode A
AF-S NIKKOR 500mm f/4E FL ED V


 これは地域性かもしれませんが、このハシブトガラの背中あたりの色を見ると、本州で見るコガラよりは赤みが強い気がします。コガラよりコントラストが淡い、優しい色目に見えます。



「ハシブトガラの背中」 クリックで拡大します。

ハシブトガラの背中


北海道苫小牧市
2022/05/05

1024×682 px
Nikon D500 Mode A
AF-S NIKKOR 500mm f/4E FL ED V


 ハシブトガラの背中模様です。モノトーンなのですがとても上品な色目をしていると思います。
 


観察データ

場所と回数:北海道 2、計2回。北海道のみで見られます。

観察月と回数:
1月0
2月0
3月0
4月0
5月2 〇〇
6月0
7月0
8月0
9月0
10月0
11月0
12月0
計31回

北海道で留鳥です。私は5月にしか北海道に行ったことがないので他の季節は不明なのですが、図鑑によれば留鳥となっているので、北の大地では年中みられるようです。




 (トップ画像 ハシブトガラ D500 500mm f/4.0 2022/05/5 北海道苫小牧市)

 初出:2023/12/31