Sakanaya's Graphic Works 横浜市、福山市の野鳥、自然を写す
Japanese Wild Birds in Yokohama,Fukuyama
Japanese Wild Birds in Yokohama,Fukuyama
アマツバメ 雨燕
Apus pacificus
Pacific swift
アマツバメ アマツバメ目アマツバメ科
釜のような翼をもつ
空のスプリンター
釜のような翼をもつ
空のスプリンター
アマツバメについて
アマツバメは断崖がある海岸沿いで見られるとても飛翔力の強い鳥です。名前に「ツバメ」とあり、姿もツバメとよく似ているために、両者は近い種なのだろうと思われがちですが、系統的にはかなり離れた鳥で、「種」どころか「目」から違っています。
私は今まで、「アマツバメ」の語源について「アマツバメは海岸や山地の空高くを飛んでいることが多いため、きっと”天の燕=天燕”から来ているのだろう」と勝手に思い込んでおりました。ところがあらてめて調べてみると、どの図鑑を見ても漢字表記は「雨燕」となっています。もう少し調べてみたところ、手持ちの古い図鑑「野鳥の図鑑」に、「雨の日に群飛して見られるためこの名が付いた」と書かれているのを見つけました。アマツバメは普段高いところで飛翔しながらエサを捕りますが、雨が降るとエサとなる虫たちが低い位置に降りてくるため、それを追ってアマツバメも低空に降りてくる=雨が降ると人の近くに現れる、というのが名前の由来だということですね。納得。
「アマツバメ 背面」 クリックで拡大します。

静岡県西伊豆
1024x682 px
2020/06/27
Nikon D500 Mode A
AF-S NIKKOR 500mm f/4E FL ED VR
AF-S TC-14E III TC14E3
西伊豆の海岸で撮ったアマツバメ。背面を見ると茶色一色の中で腰のみが白く良く目立ちます。
「アマツバメ 腹側」 クリックで拡大します。

北海道道東
1024x682 px
2025/06/29
Nikon Z6II Mode A
AF-S NIKKOR Z 400mm f/4.5 VR S +
Z TELECONVERTER TC-1.4x
こちらは道東の観光フェリーに乗ったとき、頭上を舞っていたアマツバメを撮った絵です。船の屋上デッキから撮っているので、やや近い距離で見られました。
アマツバメを腹側から見ると、のどが少し白くて、腹はうろこ模様になっていることがわかります。常時100km/hを越えるような速さで飛んでいるので、こうやって写真にでも残さないと、細かいところは見えませんね。
「アマツバメ 断崖沿い」 クリックで拡大します。

静岡県西伊豆
1024x682 px
2020/06/27
Nikon D500 Mode A
AF-S NIKKOR 500mm f/4E FL ED VR
AF-S TC-14E III TC14E3
アマツバメは断崖の隙間などで繁殖を行います。生涯を通じて平らなところに止まる(枝も含め)のは苦手という面白い鳥です。断崖沿いに飛ぶと保護色になっていることがわかります。
「アマツバメ 群飛」 クリックで拡大します。

北海道道東
1024x682 px
2025/06/29
Nikon Z6II Mode A
AF-S NIKKOR Z 400mm f/4.5 VR S +
Z TELECONVERTER TC-1.4x
この絵もフェリーの甲板から撮ったもの。フェリーで進むと、海岸沿いにたくさんの崖があって、アマツバメが飛び回っていました。この地はアマツバメの一大繁殖地になっているように見えました。
観察データ
場所と回数:静岡 1、東京都 1、北海道 5、計7回。断崖が近い海沿い 3、海から近い広い湿地 3、山の峠 1。
断崖が見える海沿いや、海に近くて、広い空を持った湿地などで見ています。
観察月と回数:
1月 0
2月 0
3月 0
4月 0
5月 1 〇
6月 6 〇〇〇〇〇〇
7月 0
8月 0
9月 0
10月 0
11月 0
12月 0
計7回
夏鳥です。5月の記録は伊豆諸島でのもの。6月の記録はいずれも27~29日となっています。6月初旬に西伊豆へ出かけたときは、以前見かけた場所にまだアマツバメがいませんでしたので、6月後半くらいからが見ごろではないかと思っています。
(トップ画像 アマツバメ 2025/06/29 Z6II 400mm/F4.5 + 1.4x 北海道道北)
初出:2025/09/13

