Sakanaya's Graphic Works 横浜市、福山市の野鳥、自然を写す
Japanese Wild Birds in yokohama,Fukuyama
Japanese Wild Birds in yokohama,Fukuyama
ケイマフリ
Keimafuri
Cepphus carbo
Spectacled Guillemot
ケイマフリ チドリ目ウミスズメ科 絶滅危惧II類 (VU)
白い縁取りの目と
赤い足をもつ北の海鳥
白い縁取りの目と
赤い足をもつ北の海鳥
ケイマフリについて
ケイマフリはアイヌ語で「赤い足」を意味するウミスズメ科の海鳥です。ケイマフリはオオワシやオジロワシのような派手さこそありませんが、知床を代表する生き物の一つとして、現地ではアイコン化もされている隠れた人気ものです。
その人気の秘密は、勾玉形をした白くて大きな目の縁取り模様にあります。ケイマフリは体全体が黒いため、それだけではウと間違うこともありそうなものですが、この目の周りの白色はかなり遠くからでもよく目立ち、判別を助けてくれます。
ケイマフリは陸地からは少々離れて沖に浮かんでいる海鳥なので、陸っぱりからの観察は簡単でありません。狙って出会うには、まずは船に乗る必要があります。北海道では海鳥専用の観察ツアーもあるのでこれを利用するのが一番簡単ですが、知床や羅臼あたりから出る大型観光船からでも観察は可能です。私もこのような船に乗って初見となりました。ただ鳥のサイズがそれほど大きくないので、観察には双眼鏡や望遠レンズが必須だと思います。
「ケイマフリ」 クリックで拡大します。


北海道 道東
1024x682 px
2025/06/30
Nikon Z6II Mode A
AF-S NIKKOR Z 400mm f/4.5 VR S +
Z TELECONVERTER TC-1.4x
根室の観察クルーズ船に乗って、以前から念願だったケイマフリをしっかり観察することができました。この前日に、知床の大型観光船からもケイマフリを観察できていましたが、写真は証拠写真がやっとでした。どちらの海でもポツンとした単体もしくは2羽程度の集まりで、はっきりとした大きな群れは見ていません。
2枚目で咥えているのはネンブツダイっぽい小魚ですね。ちなみにケイマフリは潜るのが得意で、翼の推進力を使って狩りをするようです。
「ケイマフリ 霧の中」 クリックで拡大します。

北海道 道東
1024x682 px
2025/06/30
Nikon Z6II Mode A
AF-S NIKKOR Z 400mm f/4.5 VR S +
Z TELECONVERTER TC-1.4x
道東の海は霧が良く出ます。そんな悪条件でも、ケイマフリは遠目でなんとなく判別がつくのは、この絵のように目の模様が目立つからです。
私は夏姿しか観察経験がありませんが、冬の姿は目の模様が小さくなり、またのどから腹にかけてが白くなるらしいので、もし見つけることができたとしてもケイマフリだと気付くのは難しいかもしれませんね。とりあえずケイマフリを見るなら夏羽から探すのがよいと思います。
「ケイマフリ ペア ?」 クリックで拡大します。

北海道 道東
1024x682 px
2025/06/30
Nikon Z6II Mode A
AF-S NIKKOR Z 400mm f/4.5 VR S +
Z TELECONVERTER TC-1.4x
ケイマフリは雌雄同色なので、この2羽がペアなのかどうかはわかりません。が、なんとなくペアっぽい気がしました(確証なし)
「ケイマフリ 飛び立ち」 クリックで拡大します。

「ケイマフリ 飛翔」 クリックで拡大します。

北海道 道東
1024x682 px
2025/06/30
Nikon Z6II Mode A
AF-S NIKKOR Z 400mm f/4.5 VR S +
Z TELECONVERTER TC-1.4x
一枚目は飛び立つところ。2枚目は海面近くを飛翔中。
揺れる小型船で飛び立つところを撮るのはかなり難しいです。船の揺れ(縦方向)と鳥の勢い(横方向)を予測含めて追いかける必要があって、鳥が近いほど難しい。なので鳥が画面からはみ出たりします(言い訳)。
観察データ
場所と回数:北海道 道東 2、計2回。
いずれも道東から船に乗って見ることができました。知床では陸地からそこまで離れていない場所で見ましたので、運が良ければ港や沿岸から見ることができるかもしれません。ただ私のような遠方からの一見さんだと、やはり船に乗った観察が無難かと思います。
観察月と回数:
1月0
2月0
3月0
4月0
5月0
6月2 〇〇
7月0
8月0
9月0
10月0
11月0
12月0
計2回
日本では北国(主に北海道一部東北北部)で繁殖しているのでこちらでは留鳥もしくは夏鳥。冬は北国の沿岸地域に降りてくる個体がいるそうですが、もともと個体数が多くないので出会うのは難しいと思います。また冬羽姿は夏羽と全く違うため、仮に見つけることができても現認するのは難しいかも。
(トップ画像 ケイマフリ 2025/6/30 道東 Z6II + 400mm/4.5 + 1.4x )
初出:2025/08/5




