Sakanaya's Graphic Works 横浜市、福山市の野鳥、自然を写す
Japanese Wild Birds in yokohama,Fukuyama
Japanese Wild Birds in yokohama,Fukuyama
ヒヨドリ 鵯
Hiyodori
Hypsipetes amaurotis
Brown-eared Bulbul
ヒヨドリ スズメ目ヒヨドリ科
ヒーヨヒーヨとけたたましく鳴く
中型で灰色をしいたスマートな鳥
ヒーヨヒーヨとけたたましく鳴く
中型で灰色をしいたスマートな鳥
ヒヨドリについて
ヒヨドリの名前の由来は所説あります。私などはそもそも「ヒーヨヒーヨ」と鳴くからヒヨドリなんだろうと勝手に決めておりましたが、「稗の実を食うので「ヒヨドリ=鵯」と名づけられた」との説が有力なのだそうです。でも実際は私みたいな安直な人間の方が多い気もします。ここは所説あるということで収めましょう。
ヒヨドリはまずどこにでもいる「普通」な野鳥です。少なくとも私の住んだことのある静岡県から広島県の間では、スズメとカラスに次いで身近にいる鳥だと感じています。住宅地でも、山の中でも、場所や季節を問わず、年中騒がしい鳥で、いやでも目立つ存在です。また、飛び方が上下に揺れる波状な風なので、飛ぶ姿をからも見分けが付き易く、空でもとても目立つ存在です。
そんなどこにでもいるヒヨドリについて、自分の経験では道北や道東での観察経験がありません。調べてみるときちんと調査がされていて、やはり道北や道東、そして北海道の山地ではあきらかに数が少ないのだそうです。反対に最南端に近い八重山諸島では亜種がたくさんいたので、どうも寒いのが苦手な鳥のようです。
「冬のヒヨドリ」 クリックで拡大します。

横浜市
1024x682 px
2025/02/24
Nikon Z6II Mode A
AF-S NIKKOR Z 400mm f/4.5 VR S +
Z TELECONVERTER TC-1.4x
Z6IIと400mm/4.5sを買って最初の休みの日、近所の里山公園に試し撮りにでかけました。鳥たちも休憩がちなお昼2時頃なのでこれといった出会いもなく、「また出直すか」とあきらめかけたとき、この日唯一の応援団参上。
写り具合は思った通りいい感じでした。協力いただいたヒヨドリさんに感謝。
「初夏のヒヨドリ」 クリックで拡大します。

新潟県十日町市
1024x682 px
2022/06/18
Nikon D500 Mode A
AF-S NIKKOR 500mm f/4E FL ED VR
ヒヨドリの英語名は「茶色い耳をしたヒヨドリ」です。茶色というか栗色ですね。耳以外は足の先まで全身グレーのモノトーンです。
「ヒヨドリと赤い実」 クリックで拡大します。

山梨県南都留郡
1024x682 px
2018/01/28
Nikon D500 Mode A
AF-S NIKKOR 500mm f/4E FL ED VR
前日の雪がまだ残る山中湖周辺の寒い朝です。この時期に貴重な餌を求めて目の前にヒヨドリがやってきました。どうもヒヨドリは赤い木の実が大好きなようです。
「桜の中のヒヨドリ」 クリックで拡大します。

大阪市
1024x682 px
2021/03/27
Nikon D500 Mode A
AF-S NIKKOR 300mm f/4E PF ED VR +
AF-S TC-14E III TC14E3
ヒヨドリは甘いものが大好きな鳥です。熟したカキのような果物にも寄ってきますし、花の蜜も大好物です。
私は以前、この絵と同じように鼻先が黄色く染まったヒヨドリを見て「ヒヨドリは春に婚姻色が出るとこんな(黄色い)顔になるのか」と思い込んでいた時期があります。そのときは花の咲いていない木にいたので、間違っても仕方なかったか。(弁明)「でも近くに桜並木があったよな」と今にして思います。
「亜種イシガキヒヨドリ」 クリックで拡大します。

八重山諸島
1024x682 px
2025/03/13
Nikon Z6II Mode A
AF-S NIKKOR Z 400mm f/4.5 VR S +
Z TELECONVERTER TC-1.4x
この亜種イシガキヒヨドリは、夕方になって急に黒い雲が湧いて雨が落ちてきたという悪天候の下で撮りました。展望台の下で雨宿りしているときに、目の前にやってきてくれた気の利くやつです。
この日は旅行に合わせて新調したZ6IIを初めて本格的に使い始めた日でした。事前にISO感度パラメーターのうち最低シャッタースピードを 1/16,00とやや高めに設定していたため、ISOの方は28,800まで上がっています。さすがに多少のっぺりとした絵になっていますが、それでもなんとか見れる程度の写真を残せたので、「やはりフルサイズは良いな」と実感することができました。
ヒヨドリは国内に8亜種が認められています。そのなかでこちら亜種イシガキヒヨドリは本州の亜種ヒヨドリと比べて全体に暗い色をしていています。特に胸あたりが一面濃いグレーで埋まっているのが見えますでしょうか。本州のもののように胸から腹にかけてののうろこ模様が見えないので、現地で初めて見たときもいつもとはだいぶと違った印象を受けました。なお、鳴き声はいつもと一緒でした。
「ヒヨドリ 群れの飛翔」 クリックで拡大します。

神奈川県三浦市
1024x682 px
2023/12/10
Nikon D500 Mode A
AF-S NIKKOR 500mm f/4E FL ED VR
三浦市の海岸で海鳥を観察していたときに、上空を通り過ぎて行ったヒヨドリの団体さんです。ヒヨドリも海上を移動する渡りをするらしいですが、今回のものは時期的に見て渡りではないと思います。
ヒヨドリは波状飛行を行います。羽ばたいては羽根を閉じて弾丸滑空、以下繰り返し。この飛翔方法は省エネな飛び方らしいのですが、いまいち理屈が理解できません。本当に省エネなんだったら他の鳥見皆しそうな気がしますが、この手の飛び方で他に思い出すのはセキレイくらいのものです。上がって/落ちて~を繰り返す方がエネルギーを使いそうな気がするのは私だけでしょうか?
「ヒヨドリ 尾羽」 クリックで拡大します。

神奈川県横浜市
1024x682 px
2023/12/10
Nikon D500 Mode A
AF-S NIKKOR 500mm f/4E FL ED VR
どちらの羽根もヒヨドリの尾羽です。左側は横浜市内の自宅の庭で拾った内側2番か3番、右側は神奈川県清川村で拾った一番外側6番の尾羽だと思われます。
観察データ
場所と回数:沖縄から北海道(道央)まで、計101回。亜種は南方の離島に多いですが、伊豆諸島の三宅島あたりのものは亜種ヒヨドリのようです。場所は山でも人家周辺でも海沿いでもどこにでもいる感じです。
観察月と回数:
1月12 〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇
2月9 〇〇〇〇〇〇〇〇〇
3月13 〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇
4月8 〇〇〇〇〇〇〇〇
5月19 〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇
6月7 〇〇〇〇〇〇〇
7月11 〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇
8月1 〇
9月1 〇
10月7 〇〇〇〇〇〇〇
11月3 〇〇〇
12月10 〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇
計101回
留鳥もしくは漂鳥です。今あらためて上の星取表を見て、8,9月の記録が非常に少ないことに少し驚いています。毎年8月はお盆の時期に絶対鳥見をしていますし、9月も鳥見の数は多いですから、これだけ少ないというのは単にまぐれではないような気がします。やはり留鳥に見えているヒヨドリも実際は場所による入れ替わりがあって、特にこの時期は移動による空白時期になっているのでしょうか。
(トップ画像 ヒヨドリ 2007/3/13 岡山県井原市 D200 + 300mm/F4 )
初出:2025/08/9






