バン 鷭
Ban
Gallinula chloropus
Common Moorhen

バン ツル目クイナ科
 真っ赤に目立つおでこが目立ち
 大きな足で浮草上を歩くハト大の鳥


バンについて



 バンは全国で留鳥で、割と人にフレンドリーなことからも、オオバンと共に日本で最もポピュラーなクイナ類だと思います。バンは大きな群れを作らないので数はあまり多く感じませんが、街中の公園の池周りなどでも見かけることがあり、同じ科のクイナやヒクイナよりはずっと見つけやすい鳥だと思います。
 バンの特徴は何といっても真っ赤で鮮やかなクチバシ及び額板です。またクチバシは先端部が黄色で、こちらも彩度が高い黄色なので、顔回りは凄く鮮やかというか賑やかな印象があります。水辺の葦などの影に隠れていることが多いですが、赤いクチバシが目立つので、隠れるのは下手という面白い鳥です。
 もう一つの特徴として、非常に大きな足指を持っているところが挙げられます。黄色がかったグリーンの大きな足で、ハスの葉の上や葦の根元まわりなど水生植物を踏みながら移動します。また水面に浮かんでいることも多く、首を前後させ、なぜか真っ白で目立つ下尾筒(お尻の下側)をピンと立てて、のそのそよちよちと進む姿がとてもユーモラスです。ちなみにオオバンのような弁足は持っていないため、水中に潜ることはありません。冬場には両者が仲良く(?)一緒にいるところも見かけたりしますが、前に述べたようにそれぞれに進化の特徴があって、ケンカしないで済むような棲み分けができているようです。





「バン 葦の水際」 クリックで拡大します。

バン 葦の水際

千葉県印西市
1024x682 px
2023/11/25
Nikon D500 Mode A
AF-S NIKKOR 500mm f/4E FL ED VR


 ここまで泳いで来て、葦の根元に立って休憩中のバン。本人は隠れているつもりかもしれませんが、お尻隠して頭隠さず状態です。
 



「バン 蓮の上」 クリックで拡大します。

バン 蓮の上 親

バン 蓮の上 幼鳥

大阪府豊中市
1024x682 px
2012/09/23
Nikon V1 Mode A
Nikkor AiAF Zoom Nikkor ED 80~200mm F/2.8S


 豊中市の公園にいたバンの親子。幼鳥はこのあと親のところへ行って餌をねだっていました。




「バン 成鳥」 クリックで拡大します。

バン 成鳥

大阪府豊中市
1024x682 px
2012/09/23
Nikon V1 Mode A
Nikkor AiAF Zoom Nikkor ED 80~200mm F/2.8S


 立派な足をしていることがわかります。



「バン 若鳥」 クリックで拡大します。

バン 若鳥

茨城県土浦市
1024x682 px
2025/03/01
Nikon Z6II Mode A
AF-S NIKKOR Z 400mm f/4.5 VR S +
Z TELECONVERTER TC-1.4x


 クチバシ以外は成鳥と同じような色姿になっています。バンは年に数回繁殖するので、先に生まれた若鳥は次に生まれた幼鳥の世話係をするといいます。仲良し家族な鳥さんです。



「バン 幼鳥」 クリックで拡大します。

オオバンの群れ 飛翔

大阪府豊中市
1024x682 px
2012/09/23
Nikon V1 Mode A
Nikkor AiAF Zoom Nikkor ED 80~200mm F/2.8S


 このお子さん、幼鳥かつ街中の公園の生まれ育ちなため人を怖がりませんで、何も考えずに近くまで寄ってきてくれました。サイズは既に大人並。いつもなら「おまえ、近づきすぎ !」と後ずさるのですが、このときたまたま古い80-200mmズームを付けていたため、ズームを125mm程度に回して全身を入れることができました。(V1はフルサイズ換算で1:2.7と小さい画像素子なため、これでも35mm換算では337mm相当となります)




「バンと思しき羽根」 クリックで拡大します。

バンと思しき羽根

茨城県稲敷市で拾得
1024x682 px
2024/02/10
Nikon D7100 Mode A
Ai AF Micro Nikkor f60mm F2.8S


 冬に稲敷へ観察にでかけたとき、サイズや色的にカモのものっぽい羽根を拾いました。このあたりでよく見るカモといえばカルガモとマガモ、コガモくらいのものです。サイズ的にオオバンもありかと思いましたが、少し茶色が強い気がしますので、やはりカモなのかな ? と。
 家に戻って「羽原寸大写真図鑑」で調べてみたところ、該当はなんとバンの一列と三列風切りでありました。ただ無地な羽なので、サイズと形状以外は特徴に乏しく、自信のほどは65%くらいです。ちなみにカルガモもコガモも羽根のサイズが違う(カルガモ、マガモだともっと大きく、コガモは逆に小さい)し、形状も合いませんでした。オオバンももうひとサイズ大きく、もっと黒っぽい色目となります。確かに当地の用水路などでバンはよく見かけますし、留鳥なのでより茶色が強い若鳥もいるでしょうから順当なところかもしれません。
 マイクロレンズで撮ってあるので、PCモニターで見た場合少々大きく見えますが、実寸は上側の一列風切りが100mm、下の三列風切りが120mmです。





観察データ

場所と回数:八重山諸島から宮城まで、各全国地で計15回。田んぼや用水路、池沼など浅めの水辺で見られます。
泳ぎもしますが、基本的には水辺に水生植物が生い茂った湿地に棲む鳥なので、水草が多いような場所をさがしてみましょう。あと水草が多い場所なので、どちらかというと少々濁ったような淀んだ水辺が探しどころでしょうか。地理的には山中では見たことがなく、平地の農耕地周辺が記録が多くなっています。また街中の公園でも複数カウントがあります。

観察月と回数:

1月 2 〇〇
2月 1 〇
3月 2 〇〇
4月 0
5月 0
6月 0
7月 0
8月 0
9月 5 〇〇〇〇〇
10月 0
11月 2 〇〇
12月 3 〇〇〇
計15回

留鳥です。ただ夏場は繁殖時期で草陰に隠れていることが多いので、秋から冬の方が現れやすいと思います。



 (トップ画像 バン 2012/09/23 V1 80-200mm/F2.8 大阪府豊中市)
 
 初出:2016/01/04
 全面改訂:2026/2/19 全面書き直し