Sakanaya's Graphic Works 横浜市、福山市の野鳥、自然を写す
Japanese Wild Birds in Fukuyama
Japanese Wild Birds in Fukuyama
キジバト 雉鳩
Kijibato
Streptopelia orientalis
Oriental turtle dove
キジバト ハト目ハト科
デーデーポッポと鳴く
山に棲むハト
デーデーポッポと鳴く
山に棲むハト
福山市近辺、千葉県谷津干潟周辺での観察
キジバトの動画
子供の頃からデーデーポッポーと繰り返し鳴くハトがいることはよく知っておりました。しかしそれがキジバトなのかドバトなのかはよく分かっていませんでした。鳥見をするようになって色々な野鳥の鳴き声を聞くようになりましたが、今にして思えば、このキジバトの鳴き声は鳥としてはかなり異質な鳴き声だと感じます。さえずりと呼ぶにはあまりに地味ですし、リズミカルではありますが声が低いのであまり軽やかさを感じません。鳴き声の音程がはっきりしているので、さえずりというより歌声のようにも聞こえます。
キジバトは基本山に棲むハトですが、街の公園などでも普通に見かけます。ドバトほど人の生活の中に入り込んでいませんが、それでもかなりポピュラーな部類に入る野鳥だと思います。
動画前半は千葉県の谷津干潟に寄った際、たまたま干潟周回の歩道で見つけたキジバトのカップルです。街中で見るキジバトはやはり人馴れしていて、目の前3m程度でも逃げませんでした。後半は府中市の芦田川上流にある公園でとりましたが、こちらは山の中の人影が少ない公園なので、あまり近づけず、20mほどの距離から撮っています。谷津干潟の動画は、一脚しか持ち合わせていなかったので画面が少し揺れるのと、人の声が入っているので音声を消してあるのですが、どうかご容赦を。
左「キジバトの動画」のサムネイルをクリックしてご覧下さい。動画は12MBありますので、DL環境にご注意ください。
芦田川沿いでみたキジバト
キジバトはいつでも見られるので、普段あまり追いかけてまで撮ろうとしません。自分の過去ファイルを見ても、驚くほど撮った数が少ない野鳥です。ここで紹介する絵は、鳥見を初めて間もない頃に、芦田川沿いを散歩していてたまたま見かけたものを撮ったものです。2007年に撮った絵なのでD200とサンヨンのものですが、D200の色の艶みたいな感じがよく出ているお気に入りの一枚です。
キジバトは絵が撮れても希少価値はなく、被写体としての魅力も地味で乏しく、「次もまた撮りたい!」のような気持ちにはなりません。と書けば何かぼろくそのようですが、表情には愛嬌があって可愛い鳥です。ちなみにドバトは外来種であるものの伝書鳩として使われるため愛玩動物となり、狩猟対象から外れていますが、キジバトはそのような役目もない野生動物で狩猟対象なのだそうです。うーん、どこか心にひっかかる気がしますね。
左「芦田川沿いでみたキジバト」のサムネイルをクリックしてご覧下さい。
我が家のキジバト
次の一枚は私の福山の旧自宅の庭で撮ったものです。邪魔しては悪いので、一階の部屋から隠れて撮りました。
キジバトはよくうちの家で巣作りします。庭の落ち葉を掃除していて、頭の上でハトが巣を守っているのに気付くことがありました。また一度など極端な例がありまして、玄関のすぐ横に植えてあるジャスミンのもつれた蔓の中に巣を構えてしまい、毎朝出勤で家の戸を開けては「キジバトさんおはよう」みたいなちょっとシュールな体験をした年もありました。この2013年も家の月桂樹の木に巣を作ったのですが、毎回結構低い位置に作るので「猫にやられるんでないの?」とかいつも心配させられます。で、そうこうしているといつの間にやら巣の下に卵が割れておちていて、キジバトはいなくなっています。猫の仕業かはたまたカラスか、何の仕業かわかりませんが、やはりあまりに無防備な巣作りは、中々雛が孵るまでに至らないようです。だからといって私が手を出すわけにもいきませんので、仕方ありませんね。今年は我が家に来ていないようですが、「その方が良いよ。どこか高い木の上で巣を作りなさいな」と言ってあげたいものです。
左「我が家のキジバト 福山市自宅の庭樹にて」のサムネイルをクリックしてご覧下さい。
キジバトの飛翔
毎年5月になると、青葉区の公園にオナガを撮りに出かけます。確かにオナガは沢山いるものの、奴らは中々表に出てきてくれません。一方数はオナガほどでないものの、キジバトさんは無防備に人の目線から遮るもののない枝に陣取ってくれます。「そこまでサービスしてくれるなら」と、こちらもとりあえずレンズを向けて記念撮影となります。この絵はそんな一コマのキジバトさんです。茂みの多い公園で撮る絵ですから、本格的に飛翔を追うのではなく、飛び立ちを偶然に撮ったものであるのはいつものパターンです。でも羽模様が見えるので「結果良し」であります。
左「キジバトの飛翔」のサムネイルをクリックしてご覧下さい。
キジバトの尾羽
横浜市内の公園でオナガを探していたときに、公園内で拾ったこの尾羽。サイズ的にはハトサイズですから、「ドバトのものかな」と思いつつ一応拾っておきました。白黒パターンになっているので、キジバトよりドバトの可能性が高いだろうとなんとなく思っていたのですが、図鑑に照らし合わせるとキジバトの尾羽に合致しました。場所的には最外の6番尾羽のようです。上の飛翔写真を見てもこの羽と合致します。キジバトは尾羽が開くと、確かに外側に白い筋線が出てくるのでこれだったのですね。キジバトに限らずチョウショウバトやシジュウカラ、ホオジロ、ベニマシコなどにも尾羽の外側に白い筋が現れるのは、やはり生きていく上で何か意味があるのでしょうか。
左「キジバトの尾羽」のサムネイルをクリックしてご覧下さい。
(トップ画像 キジバト 2019/05/02 D500 150-600mm/F5.6-6.3 上高地にて撮影)
初出:2015/04/05
改訂:2016/10/24 尾羽の写真を追加
改訂:2017/06/07 飛翔写真を追加
改訂:2020/01/01 トップ絵を差し替え