アカエリカイツブリ 赤襟鳰
Akaerikaitsuburi
Podiceps grisegena
Red-necked grebe

ミアカエリカイツブリ カイツブリ目カイツブリ科
 北海道で繁殖する
 小型でスマートなカイツブリ


アカエリカイツブリについて



 アカエリカイツブリは関東では見る機会が数が少ない小型のカイツブリ類です。関東では冬鳥 = 冬羽姿となるので見た目は地味です。色姿の印象は「ミミカイツブリのシルエットでカンムリカイツブリ風な顔をした感じ」といえばわかりやすいでしょうか。
 私がこの鳥を初めてみたのは、2020年に千葉の九十九里浜で海ガモを観察しているときのことでした。ここはときおりカンムリカイツブリ、ハジロカイツブリ、ミミカイツブリなどがポツンポツンと現れる遠浅の砂浜です。なので最初はこのうちの「ハジロくんかな ? ミミさんかな ?」と思ってレンズを覗いてみました。するとそこには「カンムリカイツブリの子供みたいなカイツブリ」がいたのです。。。「あれ ? なんか変。。」
 鳥の場合、「若鳥」とは呼ばれていても、生まれて数か月も経っていれば、身体のサイズは既に成鳥と変わりらないまで大きくなっているものです。なので「カンムリカイツブリの子供サイズ」というのはそもそも話が合いません。ここでまできてはじめて「これは図鑑で見るアカエリカイツブリかも ?」と気づくことができました。
 図鑑によるとアカエリカイツブリは北海道で夏に繁殖する鳥だとのこと。冬羽姿に出会ってからは「次は是非ともアカエリさんの派手な夏羽姿が見たい !」と思い、以後北海道に鳥見旅行に出かけた際はいつもアカエリカイツブリを意識して探しています。しかし今のところ毎回空振りです。次また夏の北海道に行くことがあれば、今度こそ赤い襟をしたアカエリカイツブリを見てみたいものです。






「アカエリカイツブリ 冬羽」 クリックで拡大します。

アカエリカイツブリ 冬羽


千葉県九十九里浜
1024x682 px
2020/02/01
Nikon D500 Mode A
AF-S NIKKOR 500mm f/4E FL ED VR +
AF-S TC-14E III TC14E3


 初見のアカエリカイツブリは下側のクチバシ先端が欠けてしまっていたようです。鳥のクチバシは先端が少し欠けた程度であれば人の爪が伸びるように、しばらくすれば伸びて再生するようなので、また翌年以降に元通りな姿で戻ってきて欲しいですね。



「港のアカエリカイツブリ」 クリックで拡大します。

港のアカエリカイツブリ


千葉県銚子市
1024x682 px
2022/01/29
Nikon D500 Mode A
AF-S NIKKOR 500mm f/4E FL ED VR


 2度目のアカエリカイツブリは銚子の港湾内で見つけました。ここはカンムリカイツブリやハジロカイツブリもよく見る場所で、もう少しで見過ごしてしまうところでした。少し遠めですと、これがアカエリカイツブリだと中々気づきません。「いつもよく見る鳥だと思っても、無視はせずにしっかり確認するべきだ」とあらためて勉強した次第です。




観察データ

場所と回数:千葉県九十九里浜 2、千葉県の港湾 1。計3回。全て千葉県の太平洋岸で見ています。東京湾や湖沼で見たことはありません。

観察月と回数:

1月 2 〇〇
2月 1 〇
3月 0
4月 0
5月 0
6月 0
7月 0
8月 0
9月 0
10月 0
11月 0
12月  0
計8回

本州では冬鳥、北海道では一部で夏鳥です。関東では1月18日から2月1日の間で見ています。



 トップ画像 アカエリカイツブリ 2020/02/01 D500 500mm/F4 九十九里浜


 初出:2025/12/26