Sakanaya's Graphic Works 横浜市、福山市の野鳥、自然を写す
Japanese Wild Birds in Yokohama,Fukuyama
Japanese Wild Birds in Yokohama,Fukuyama
ダイサギ 大鷺
Daisagi
Ardea alba
Great Egret
ダイサギ ペリカン目サギ科アオサギ属
一番大きな
白いサギ
一番大きな
白いサギ
福山市近辺、佐賀県大授搦での観察について
日本でよく見られるシラサギには大中小の三種がいることはコサギのページでも紹介しています。しかしもっと細かいことをいうと、ダイサギにはさらに大中2亜種がいるのだそうです。冬に見られるダイサギは亜種「ダイサギ」、夏に見られるのは亜種「チュウダイサギ」なのだそうです。
ダイサギを紹介しておきながら「・・なのだそうです」などと自信なさそうに言う理由は、両者の差がほとんどないからです。実際にはアオサギを基準としてダイサギはやや大きく、チュウダイサギはやや小さいのだそうですが、正直その差でダイサギとチュウダイサギを見分けられる人はほとんどいないのではないかと思います。
まず私はすべからく皆「ダイサギ」で済ませています。ただダイサギとチュウダイサギの存在を知ってからは、「夏のダイサギ」と「冬のダイサギ」くらいの区別はするようになりました。何故ならいくつかの決まった場所で「夏にしか見られないダイサギ」、と「冬にしか見られないダイサギ」が確かにいるからです。
ということで私としては、「ある場所で夏にしか見られないダイサギがいればそれはチュウダイサギで、また他のある場所で冬にしか見られないダイサギがいればそれはダイサギなんだろうな」と、それくらいの認識であります。で、結局のところ「両者を見た目で区別できるか?」というと、答えは「無理。。。」となるのでありますが。。
ダイサギの動画をおいておきます。前半は笠岡干拓にて冬のダイサギ。後半は佐賀の干潟にて夏のダイサギです。前半がダイサギで後半がチュウダイサギなのでしょうか。
冬のダイサギ
福山にいた頃、家の周りで見るダイサギは冬に見ることが普通でした。夏は田んぼでチュウサギを見ることが多く、夏の川でダイサギを観察することはあまりありませんでした。冬になって福山市内に流れる芦田川に鳥見にでかけるとダイサギによく出会いました。長い足と長い首で川の小魚を狙うサギとして、私の印象の中ではダイサギは冬の鳥となっています。次に紹介するダイサギは笠岡干拓の川で撮ったものです。確かクイナを撮りに真冬に出かけた際に撮ったダイサギだったと記憶しています。あの日は寒かった。確かに超寒かった。やっぱりダイサギって冬の鳥だなとあらためて思うところです。
左「冬のダイサギ」のサムネイルをクリックしてごらんください。
夏のダイサギ
上に書いたとおり、福山市の夏の川ではダイサギを観察することはあまりありませんでした。代わりに松永湾ではよく夏にダイサギを見ました。そんなもので、私にとって夏のダイサギは海にいる印象が強いですね。確かに佐賀県の干潟で真夏に見たサギもダイサギでした。
佐賀の有明海で見たダイサギです。左「夏のダイサギ」のサムネイルをクリックしてごらんください。
夏のダイサギの飛翔
ダイサギの飛翔姿です。福山市松永湾で撮った夏のダイサギです。咥えている小魚はヒイラギですね。福山近辺で浅瀬にたくさんいる小魚です。小骨が多くて人間が本気でいただく魚ではありませんが、ダイサギ達にはごちそうなのでしょうね。
松永湾で撮ったダイサギの飛翔姿です。左「ダイサギの飛翔」のサムネイルをクリックしてごらんください。
秋のダイサギの舞い
いつも海鳥を覗きにいく東京湾の干潟で、逆光の中ダイサギが興奮して浅瀬でジャンプを繰り返していました。もしかすると小魚でも追っているのかと思ってしばらく観察しながら写真に収めました。結局、特に水面をつつく素振りもなく、そのうち飽きたのか少し向こうに飛んで行ってしまいました。いったい何に興奮していたんだろう。。それでも一連のアクション写真が撮れたので鷺さんには感謝。ただバックの網がちょっと残念ですね。。惜しい。
左「秋のダイサギの舞い」のサムネイルをクリックしてごらんください。
観察データ
場所と回数:長崎県 1、佐賀県 2、広島県の淡水 10、海 13、岡山県の淡水 6、滋賀県 4、静岡県の海 1、新潟県の淡水 1、神奈川県の淡水 3、東京湾 8、九十九里浜 1、栃木県 1、福島の淡水 1、宮城の淡水 2、海水 1、秋田の淡水 1、都合56回。海、川、池、どこにでもいます。その中でも私の観察は海が多いですね。
観察月と回数:
1月3 〇〇〇
2月0
3月8 〇〇〇〇〇〇〇〇
4月5 〇〇〇〇〇
5月2 〇〇
6月0
7月1 〇
8月4 〇〇〇〇
9月7 〇〇〇〇〇〇〇
10月6 〇〇〇〇〇〇
11月7 〇〇〇〇〇〇〇
12月13 〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇
都合56回
このようにみると通年いる留鳥のように見えます。しかし実際日本にいるダイサギは夏が亜種チュウダイサギ、冬が亜種ダイサギなのだとか。上の記録の中、両者がどこで入れ替わっているのか、正直よくわかりません。上記を見る限り6月の記録がないので、初夏の入れ替わりはそこなのでしょうか。ただ繁殖のために渡ってくるとのことで、きっと6,7月もどこかにいるのではと思います。すると他の渡り鳥と一緒で、やはり4月くらいが入れ替わりの時期なのでしょうか。ちなみに100%ではありませんが、4月~9月くらいまでは海の記録が多く、逆に12月~1月くらいまでは淡水域での記録が多くなっています。
(トップ画像 ダイサギ 2009/03/07 D200 300mm F/4 福山市駅家町周辺にて撮影)
初出:2016/03/13
改訂:2016/03/15 文章の見直し
改訂:2019/10/13 秋のダイサギの舞いを追加、観察データを追加
改訂:2021/08/16 サギ科へのリンクを追加、観察データを更新