Sakanaya's Graphic Works 横浜市、福山市の野鳥、自然を写す
Japanese Wild Birds in Yokohama,Fukuyama
Japanese Wild Birds in Yokohama,Fukuyama
ムナグロ 胸黒
Munaguro
Pluvialis fulva
Pacific Golden Plover
ムナグロ チドリ目チドリ科
ダイゼンに似ているけれど
ダイゼンよりは内陸が好きな、
背中が黄色っぽい中型のチドリ
ダイゼンに似ているけれど
ダイゼンよりは内陸が好きな、
背中が黄色っぽい中型のチドリ
ハワイオアフ島での観察
ムナグロとの出会い、動画の紹介
2019年4月に次男の挙式でオアフへ3泊5日の旅程ででかけました。泊りはワイキキのホテルで、ここ(南)を拠点に期間中は西、北、東、全ての土地を回りました。その間どこででも見られた鳥としてはコウカンチョウとムナグロ、チョウショウバトが挙げられます。どの鳥も芝生の上に現れる鳥です。
ムナグロはチドリ科に属するので、本来は水辺の鳥です。確かにワイキキ周辺の公園、真珠湾周辺、東海岸の岸辺などは海から近い場所にあります。しかしモアナルアガーデンパークなどはかなり内陸に入った場所にある公園です。ここは日立さんの「この木なんの木の」が生えている場所。基本的には丘の上の広い広い芝生の公園で、公園内に川はあっても海は遠い立地です。そういえばここ以外でも、今回のハワイ行きで撮れたムナグロの写真の大半は周囲が開けた公園の芝生の上のものでした。
ムナグロは日本でも普通に見られる鳥として図鑑に掲載されている鳥です。しかし鳥見歴10年以上を誇る(?)私は、実は未だ国内でムナグロをカウントしたことがありません。私が水鳥を探しに行くときは、基本海の干潟や内陸の湖沼に出かけます。しかしムナグロは海辺で見られる近縁のダイゼンなどとは違って、基本淡水系の田畑で見られる鳥とのことです。田んぼという環境に関しては、特に福山住まいの時代には家の周りからしてごくごくありふれた風景でしたが、そこで見られたチドリ類はコチドリとケリ、タマシギくらいのものでした。備後地方では近隣市域の田畑を見て回っても、ムナグロは見たことがないばかりか、噂でも聞いたことがありませんでした。また横浜に来てからは千葉、茨城方面の田畑にいるとの情報がちらほら入るものの、これまで実際に出会うことはありません。今回日本を遠く離れたハワイのオアフ島で、どこにでも当たり前のように立っているムナグロをみて、ちょっと複雑な気持ちになりました。「おまえ、今までどこにおったんよ」と。。。
左「ムナグロの動画 ワイキキ・カピオラニ公園、真珠湾アラバマ記念館周辺にて」のサムネイルをクリックしてご覧下さい。
海岸のムナグロ
2019年のオアフ行きでは、次男の挙式が終わった翌日、一日だけフリーの日があり、レンタカーを借りて島を一周(東側半周)しました。参加者は私たち夫婦と長男、三男。朝からパールハーバーとドールプランテーションを回ったところで、三男が学業の関係でお昼に離脱。彼を空港へ送ってから、残る3人は今一度北へ戻り、最北部のハレイワからサンセットビーチなどノースショアから時計回りに車を走らせ、タートルベイから東海岸を南下してホノルルにH3高速で戻るルートをドライブしました。
途中、東海岸のハウウラという場所で、海がすぐ近くに見える道沿いに見晴らしの良い公園が見つかり、トイレもあったので車を停めてちょっと休憩です。天気は曇りがちで風が強かったものの、海岸沿いの様子を見ていると、少し向こうで中型の鳥が飛んで逃げる姿が見えました。確認のためそちらへ歩いて行くと、そこにいたのはムナグロくん。「あんたハワイでは海辺の鳥ではないんじゃなかったの?」とか言いつつ、やはりこのシルエットには海辺が似合うなあと、岸辺をバックにして記念撮影。ちなみにこの撮影中に嫁さんが「もう一個なんかそこにおるで」と教えてくれたうずくまった鳥は、ムナグロではなく初見のメリケンキアシシギでした。。。また母ちゃんに先に教えられてしまった。。。最近増えているこのパターン。かなり悔しい。。
静止画を置いておきます。このムナグロくん、砂浜だけでなく海に浸かっている岩の間もぴょんぴょん飛び跳ねていました。でもこれ以外、海辺ぎりぎりでムナグロを見ることは一度もありませんでした。ぱっとみワキの色が黒っぽくて、アメリカムナグロっぽい姿です。しかし他の絵で見るとぴょんと跳ねた際に広がった羽の下の脇には、背中と同じまだら模様があって、やはり日本の種と同じ「ムナグロ」であったとわかりました。ちなみにムナグロはダイゼンよりはだいぶと小さくて、サイズ的にはジャワハッカを足長さんにしたくらいの姿です。日本で言えばツグミやムクドリの足を長くしたサイズと言えばわかりよいでしょうか。
左「ムナグロの動画」「ムナグロ ハウウラ海岸にて」のサムネイルをクリックしてご覧下さい。
観察データ
場所と回数:オアフ島2。ワイキキ、ホノルル・パールハーバー、モアナルア公園、ハレイワ近辺、東海岸ハウウラ近辺と、島内のどこででも見かけました。
観察月と回数:
1月0
2月0
3月0
4月2 〇〇
5月0
6月0
7月0
8月0
9月0
10月0
11月0
12月0
都合2回
渡り鳥とのことです。でもここは常夏の国なので、どういう感覚でハワイに来たり他所へ去ったりするのでしょうか。実際のところ、この地にいつからいるまでいるのかはよくわかりません。
離島でない日本の土地で普通に見られるはずの鳥を何故か海外で先に見てしまったパターンは、私の経験ではタイでのササゴイに次いで二例目です。ちなみにどちらも未だ国内では未見ですので、早く国内カウントしたいと思っています。
(トップ画像 ムナグロ 2019/04/13 真珠湾アリゾナ記念館周辺にて撮影)
初出:2019/04/25
改訂:2021/08/30 チドリ科へのリンクを追加、観察データを更新