Sakanaya's Graphic Works 横浜市、福山市の野鳥、自然を写す
Japanese Wild Birds in yokohama,Fukuyama
Japanese Wild Birds in yokohama,Fukuyama
ミコアイサ 神子秋沙
Mikoaisa
Mergus albellus
Smew
ミコアイサ カモ目カモ科
パンダみたいなカモ
パンダみたいなカモ
ミコアイサについて
ミコアイサは遠くから見ると全身が白く見えるきれいな水鳥です。そのような見かけもあり、ミコアイサの「ミコ」は白装束の神子(巫女)になぞらえてつけられています。これが現代の話なら、おそらくほとんどの人が「神子さん」でなく「パンダ」を頭に思い浮かべることでしょう。でもさすがに「熊猫(パンダ)秋沙」などという名前は語呂が合いませんね。やっぱり「ミコアイサ」でいいです。
「池のミコアイサ ♂ 1,2,3」 クリックで拡大します。



広島県福山市
1024x682 px
1,2 2015/01/04
Nikon D7100 Mode A
Tamron A011
150-600mm / F5.6-6.3
3 2015/01/04
Nikon V1 Mode A
Nion AiAF ED 300mm/F4s
+ KenkoテレコンPro1.4
福山の内陸部にある池で撮ったミコアイサの ♂ です。1枚目は顔が三方向から写っているので選んでみました。2枚目は普通に揃ったところ。3枚目のみは別の池で撮っています。いずれも直径が100mもない田んぼ用のため池なので水質は今一つです。
3枚目はV1と旧サンヨンに1.4xテレコンで撮っているので、絵が少々ぼやけていますがお許しを。こちらは頭が立ってギザギザパンク風になっているのが分かりますでしょうか。いつもはパンダみたいで可愛く見えると評判なミコアイサですが、こうやって見ると結構野性味を感じたりします。

広島県福山市
1024x682 px
2014/01/12
Nikon D200 Mode A
Nion AiAF ED 300mm/F4s
+ KenkoテレコンPro1.4
この絵を撮った場所は福山市に流れる一級河川の河口堰のすぐ上流側です。この河口堰を境にして上流側は淡水、下流側は海水(汽水)となっています。ここで、上流側にはミコアイサ、下流側にはウミアイサ、と、両者の間は距離にして50mほどしかありませんが、きれいに棲み分けがなされていました。
「ミコアイサ ペア 」 クリックで拡大します。

広島県福山市
1024x682 px
2015/01/04
Nikon D7100 Mode A
Tamron A011
150-600mm / F5.6-6.3
ペアの絵があったのでおいておきます。(繁殖ディスプレイ前の時期のものなので、正式なカップルさんかどうかは不明ですが。。)♂ を見るとエクリプスからの生え変わり中か、それとも若い固体なのか頭頂にまだらな部分が残っています。♂ のエクリプスはメスと同じように茶色い頭をしているそうです。
「ミコアイサ 飛翔 」 クリックで拡大します。

広島県福山市
1024x682 px
2015/01/04
Nikon D7100 Mode A
Tamron A011
150-600mm / F5.6-6.3
ミコアイサの ♂ は水に浮かんだところを遠くから見ると全身がほぼ白く見えます。しかしこうして飛んでいるところを見てみると、実際は黒い部分の方が広いことに驚かされます。上手に隠しておけるものですね。
「ミコアイサ 飛翔 ♀」 絵がしょぼいため拡大はありません。

広島県福山市
1024x682 px
2015/01/04
Nikon D7100 Mode A
Tamron A011
150-600mm / F5.6-6.3
「ぶれぶれなのはご容赦を!」ということで、♀ が飛んでいるところです。
観察データ
場所と回数:広島県 5、岡山県 2、千葉県 1、計8回。
広島県福山市近辺には農業用のため池がたくさんあって、いろんな場所で観察できていました。当時のミコアイサに対するイメージは「特に珍しくもないけれど、どこということもなく不意に現れる鳥」という印象です。また「一週間後に行くともういない」みたいのことも多く、その分池巡りをして足で稼ぐ観察対象といった感じでした。当地では小さな池で観察できることが多かったので、特段観察が難しかったり苦労したという印象はありません。
一方、関東に来てからはミコアイサは人気の種のわりに出現率が低いように感じています。そもそも関東の都市部周辺には上で書いたような農業用ため池などまずありません。池があったとしても、それは公園の池とかになりますので、仮にミコアイサがやってきてもすぐにギャラリーが集まることとなります。私はSNSを利用していないため、ネットの情報も古びたものしか入ってこず、そのような池にたどり着くことがありませんし、できるだけ一人で観察したい性質(絶対というわけではありませんが、鳥に近いところでガヤガヤするのはできるだけ避けています)なので、進んで話題の場所に行くこともありません。結果的に「元々飛来で有名な大きな湖沼の中央にいる米粒・・いやゴマ粒さん」みたいな姿しか観察できてないのが現状です。このように関東に来てからは出会いが減った鳥となっています。
観察月と回数:
1月4 〇〇〇〇
2月2 〇〇
3月1 〇
4月0
5月0
6月0
7月0
8月0
9月0
10月0
11月0
12月1 〇
計8回
冬鳥です。12月23日から3月2日までの間で見ています。
福山時代、とある ♀ は家の近くの小さな池で、一冬の間中、単独で過ごしてました。しかし背景も変わらない(あまりきれいでもない)池の上のことなので、一度撮ったらあとは「まあ、もういいか」みたいに見過ごしてしまいました。なので実際にはもっとたくさんの観察機会がありましたし、田舎に住んでいると逆にそんなことばかりだったので、今になって当時を思い出す度「もったいないことをしたな。。」と反省するばかりです。また ミコアイサの ♂ は移動が激しく、「今日見つけて3日後にはもういない」みたいなパターンが多かったと思います(理由は不明)。群れも一度に見るのは数羽程度が多くて、いてもせいぜい10数羽くらいまででした。なので見つけたらそのときにしっかりと観察しておくのがよいと思います。(と、10年前の自分に語る私です)
(トップ画像 ホシハジロを取り囲んだ?ミコアイサ 2014/01/11 V1 300mm/F4(動画からの切り出し) 福山市の池)
初出:2015/02/22
改訂:2018/06/14 文章の校正
改訂:2021/08/13 カモ科(潜水採餌型種)へのリンクを追加、観察データを追加
全面改訂:2024/03/14