セグロセキレイ 背黒鶺鴒
Suzume
Motacilla grandis
Japanese Wagtail

セグロキレイ スズメ目セキレイ科
 川岸や池の周りで見る黒っぽいセキレイ

   

セグロセキレイの紹介



 セグロセキレイは日本固有のセキレイです。ロシアや朝鮮半島でも繁殖記録があるそうですが、ほぼ日本でしか見られない小鳥だと言われており、海外に住むバーダーが日本に来れば、とりあえずカウントしておきたい種だそうです。
 棲んでいる場所はほぼ低地・低山の水辺に限られます。ハクセキレイと違って街中ではほとんど見られませんが、町の周囲の里山くらいまで足を延ばせば比較的普通に見られると思います。
   




「セグロセキレイ ♂ 」 クリックで拡大します。

セグロセキレイ ♂

山梨県北杜市
1024×682 px
2020/03/15
Nikon D7100 Mode A
Tamron A011 150-600mm / F5.6-6.3


 セグロセキレイ ♂ です。セグロセキレイはほぼ雌雄同色なので見分けが難しいです。オスは背中の羽根色が黒く、♀ は背中がややグレーがかるので、こちらの個体は ♂ だと思われます。
 セグロセキレイとハクセキレイの見分けは、頬が黒いか白いかで見ると簡単です。というかそれ以外はとてもよく似ていますね。
 


「セグロセキレイ ♂ 樹上」 クリックで拡大します。

セグロセキレイ ♂ 樹上

広島県福山市
1024×682 px
2014/09/14
Nikon D200 Mode A
Tamron A011
150-600mm / F5.6-6.3


 めずらしく木の枝に乗ったセグロセキレイです。私のセグロセキレイの撮影記録は33回ありますが、そのうち木の上に乗っている絵が撮れたのはこのときの一度きりです。ちなみに、キセキレイやハクセキレイはときどき枝の上にいるのを見かけます。
 


「セグロセキレイ ♀ 」 クリックで拡大します。

セグロセキレイ ♀

神奈川県横浜市
1024×682 px
2020/04/29
Nikon V1 Mode A
1 NIKKOR VR 70-300mm f/4.5-5.6


 こちらの個体は背中の色が少し薄いのでおそらく ♀ なのだろうと思われます。セキレイ類に限らず小鳥は冬羽になると薄目の色目になることが多いですが、こちらの絵は時期的に夏羽に替わっているだろう季節ですし、♀ の可能性は高いと思います。
 


「セグロセキレイ 飛翔」 クリックで拡大します。

セグロセキレイ 飛翔

茨城県稲敷市
2023/01/21
1024×682 px
Nikon D500 Mode A
AF-S NIKKOR 500mm f/4E FL ED VR


 冬に稲敷の蓮田に行ってシギチを探していたら、セグロセキレイがあっち行ったりこっち行ったりして遊んでいました。飛んでいるところを見ると翼は白くて、頭から背中を通って尾羽中央までがまっすぐに黒いことがよくわかります。正にセグロセキレイの名前が付けられた理由がよくわかります。
 



観察データ

場所と回数:中国地方19、滋賀県1、三重県1、静岡県1、山梨県2、神奈川県3、東京都1、茨城県5、計33回。ほぼ淡水域の岸辺で見ていますが、一度だけ福山の干潟周りでみているため、水辺ならOKなようです。川のような流水だけでなく、池や水田でもよく見かけます。

観察月と回数:
1月4 〇〇〇〇
2月0
3月4 〇〇〇〇
4月4 〇〇〇〇
5月0
6月0
7月4 〇〇〇〇
8月0
9月4 〇〇〇〇
10月3 〇〇〇
11月7 〇〇〇〇〇〇〇
12月3 〇〇〇
計33回
全国で通年見られる小鳥です。自分の記録では飛び飛びで観察数0の月があってちょっと不思議な感じがしますが、たぶんたまたまなのだと思います。

 (トップ画像 セグロセキレイ 2024/03/20 D500 500mm/F4.0 茨城県稲敷市)

 初出:2014/12/07
 改訂:2024/10/20 全面作り直し