ヒドリガモ 緋鳥鴨
Hidorigamo
Anas penelope
Eurasian Wigeon
ヒドリガモ カモ目カモ科
どこにもいそうで
いざ探すといないことも多い
オレンジ色の顔をしたカモ
どこにもいそうで
いざ探すといないことも多い
オレンジ色の顔をしたカモ
ヒドリガモについて
2025年9月現在、ヒドリガモは私の記録で74回の観察を数える、ごく普通種なカモです。どこででもよく見る印象がある一方、マガモ(130回)やカルガモ(140回)ほど見られるわけではありません。自身の記録で比較してもヒドリガモの出没頻度はオナガガモ(69回)と同程度な感じです。ちなみにヒドリガモとオナガガモは相性がよいのか、同日同所での記録が27回ありました。確率で言えば(27*2)/(74+69)=38%です。
またヒドリガモは、単体で130回の記録があるマガモとも、同じ27回のダブりを記録しています。こちらの確率は(27*2)/(78+130)=26%と明らかに低めです。このようにダブり出現の確率だけ見れば、ヒドリガモとオナガガモはかなりの仲良しさんなのではないかと思われます。
カルガモは留鳥のため見る機会がそもそも多く、冬鳥のオナガガモとは比較できません。マガモは高原へ行けば夏でも見られるため、冬鳥のヒドリガモやオナガガモよりは見る機会が少し多いですが、それを差し引いてもダブり出現の確率には差があります。これらの鳥は皆草食で水草や海藻を食します。また川、池、湖、内海、外海、どこででも見られるという点でも共通していて、単に好む環境や食性の違いだけでは出会いに差が出る説明がつきません。というわけで、ダブり出現に差がある理由は私にとって未だ謎のままです。
ヒドリガモにはアメリカヒドリという近縁の色違い(顔が緑色)な種がいます。およそですがベーリング海峡を挟んでシベリア側(欧州大陸側)で繁殖するのがヒドリガモ。アラスカ側(北米大陸側)で繁殖するのがアメリカヒドリと分かれているようです。越冬ももちろんそのまま南向きの大陸方面に移動します。ただこの越冬時にボケて逆走(?)してしまう個体が毎年一定数いるようで、国内でもヒドリガモの群れにアメリカヒドリが混じって見られることがあります。ほとんどが大多数の中で一羽だけだとか。そこでお勧めです。もしヒドリガモの群れを見つけたら是非「ウォーリーを探せ」をして「当たり!」を見つけてください。顔が緑色で他は同じような姿をしているので混じっていればすぐにわかると思います。
「陸の上のヒドリガモ ♂、♀」 クリックで拡大します。



長野県安曇野市
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2018/02/11
Nikon D500 Mode A
AF-S NIKKOR 500mm f/4E FL ED VR
池のほとりで群れていたヒドリガモ。一枚目と二枚目が ♂。三枚目が ♀ です。公園みたく開けた場所だったためか皆人馴れしていて、近くからレンズを向けても動じませんでした。ヒドリガモは近くで見ると細かい白黒模様が波打っていてとてもきれいです。
「水の上のヒドリガモ ♂」 クリックで拡大します。

千葉県習志野市
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2015/02/28
Nikon D7100 Mode A
Tamron A011 150-600mm / F5.6-6.3
千葉の汽水の池で撮ったヒドリガモの ♂ です。目に緑色をしたアイシャドウが少しかかっていて色っぽい感じです。
「水の上のヒドリガモ ペア」 クリックで拡大します。

岡山県笠岡市
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2023/02/09
Nikon D500 Mode A
Tamron A011 150-600mm / F5.6-6.3
こちらは汽水の川にて撮ったヒドリガモ。まだ年末なのでペアにはなっていないのかもしれませんが、皆平和そうに浮かんで休んでいました。
「ヒドリガモとアメリカヒドリの雑種 ♂」 クリックで拡大します。

広島県福山市
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2023/12/09
Nikon D500 Mode A
Tamron A011 150-600mm / F5.6-6.3
福山で昔通い詰めた内湾に久しぶりに寄ってみました。やはり今も水質はイマイチでしたが、その分栄養に富んだ海なのかもしれません。この日もたくさんのヒドリガモやホシハジロが群れて浮かんでいました。その中に一羽、顔が半分緑色した個体がいるのを見つけました。こちらはアメリカヒドリとの雑種だと思われます。おでこが普通のヒドリガモより白に近いクリーム色をしているのも、アメリカヒドリに似た特徴です。
「ヒドリガモ 飛翔」 クリックで拡大します。


滋賀県湖北、千葉県九十九里浜
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2017/12/30、2024/02/11
Nikon D500 Mode A
AF-S NIKKOR 500mm f/4E FL ED VR
一枚目は琵琶湖にて。二枚目は九十九里浜にて。カモらしく一直線に力強く飛びます。飛ぶとコントラストが強く現れるので、現地で見ても「ヒドリガモだ!」と分かりやすいと思います。
「ヒドリガモ 求愛ディスプレイ」 クリックで拡大します。

岡山県笠岡市
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2015/03/29
Nikon D7100 Mode A
Tamron A011 150-600mm / F5.6-6.3
ヒドリガモのオスたちが競ってディスプレイをしていました。求愛ディスプレイをしていても周りにはあまり ♀ の姿が見えなかったりします。それでも戦う相手は ♂ 同士なので、翼を帆のように立てて、自分たちで競い合っていました。
こちらはディスプレイ合戦が面白くてビデオに撮っていたものから切り出した絵です。おまけに当日は日照もいまいちな天気だったため、絵も画質もいまいちですが、中々見られない姿ですので参考に貼っておきます。
「夜明けのヒドリガモ」 クリックで拡大します。

茨城県ひたちなか市
1024x682 px
2024/03/02
iphone 13
海に浮かぶ黒い点がヒドリガモです。
丁度夜明けに海にたどり着いたので、とりあえず夜明けの海を撮ろうと思ったら、たまたま足元にヒドリガモがいてくれました。まだ寒い初春の旅の記念写真です。
観察データ
場所と回数:広島県 20、岡山県 12、琵琶湖湖北 2、福井県 1、三重県 1、静岡県 1、長野県 1、新潟県 2、山梨県 2、神奈川県 4、東京都 2、群馬県 1、千葉県 12、茨城県 6、宮城県 4、青森県 1、北海道 2、計74回。
川、池、湖、内海、外海、水辺なら渓流以外どこででも観察しています。荒海では少ないですが、太平洋でも見ますから多少の並みなら平気のようです。陸の上に上がって草を食んでいるところもよく見かけます。鳴き声は少しコガモっぽい、ピュー!っという甲高い声です。この特徴的な声で見つけることもよくあります。
観察月と回数:
1月8 〇〇〇〇〇〇〇〇
2月11 〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇
3月15 〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇
4月4 〇〇〇〇
5月2 〇〇
6月0
7月0
8月0
9月0
10月4 〇〇〇〇
11月12 〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇
12月18 〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇
計74回
冬鳥です。福山で10/26~4/19まで見ています。青森で4/30、道東で5/3に見ているので、丁度シベリア方面への移動中だったのだろうと思います。
(トップ画像 ヒドリガモ ♂ 2015/03/14 広島県福山市)
初出:2015/03/14
改訂:2015/04/06 飛翔絵を追加
改訂:2018/01/23 飛翔絵を差し替え
改訂:2020/01/25 丘の上の静止画を追加
改訂:2021/08/12 カモ科(水面採餌型種)へのリンクを追加、観察データを更新
全面改訂:2025/09/05












