シキチョウ 四季鳥
Shikichou
Copsychus saularis
Oriental Magpie Robin

シキチョウ スズメ目ヒタキ科
英名を直訳すると東洋のカササギコマドリ
 黒白コントラストが美しい小鳥



シキチョウについて

 シキチョウは日本の野鳥ではありません。ここで紹介する記録は全てタイ・バンコクでのものです。一方でこの小鳥はなぜか弊Webの中で最も閲覧数が多い小鳥となっています。海外からのアクセスもありますが、国内からがほとんどなので、どうも日本人にも人気がある小鳥なようです。そういえば日本名で四季鳥という意味ありげな名前が付けられていることからも、何かしら日本と接点があったのかもしれません。
 タイで見たときの最初の印象は「タイにもオオルリがいるの?」でした。ただオオルリよりは尾羽が長くて地面にもいるため、似ているのは見た目だけのようです。また飛ぶときに翼の白い帯が非常に目立ちます。まるで小さいカササギのような感じだと思っていたら、英語名を見て「東洋のカササギコマドリ」なる命名に気づき「やっぱりそうだよな」と相槌を打った次第。
 自分的に初見のころから「シキチョウは濃紺色の鳥だ」とずっとイメージしてきました。しかし今回このページをリニューアルする際に撮った写真を見ると最近は、「濃紺というよりはほぼ黒に近いかな」と思うようになりました。光加減によっては青みがかって輝く黒色といった表現が良いのかもしれません。




「シキチョウ ♂ 1,2」 クリックで拡大します。

「シキチョウ ♂ 1

「シキチョウ ♂ 2

タイ・バンコク
1024x682 px
2016/08/04
Nikon V1 Mode A
1 NIKKOR VR 70-300mm f/4.5-5.6

 シキチョウの ♂ は、濃い藍色が美しい小鳥です。ただ暗い場所だったり、光の当たり具合によっては黒色にしか見えない場合があります。個人的な印象としては青色系の小鳥だと思っていますが、似た色模様のオオルリよりはずっと青みが少ない感じでしょうか。
 シキチョウは、見た目と違ってかなり気性が荒い小鳥だそうで、特に ♂ の個体は尾羽が短くなったものが多く見られました。おそらく何かと戦った結果なのかと思われます。
 



「シキチョウ ♂ 濃紺に輝く個体」 クリックで拡大します。

「シキチョウ ♂ 濃紺に輝く個体

タイ・バンコク
1024x682 px
2016/08/04
Nikon V1 Mode A
1 NIKKOR VR 70-300mm f/4.5-5.6

 シキチョウに光が当たって輝くとこんな紺色の見た目になります。大半は木陰でいるのを見ることが多いため、黒い小鳥に見えることの方が多いかもしれません。自分が所持している絵で描かれた東南アジアの鳥類図鑑を見ると、こちらはわずかに青みがかった黒色で表現されていました。図鑑の文字表記では「male:Black,Femal:Grey」でした。




「シキチョウ ♂ 尾羽の長い個体」 クリックで拡大します。

「シキチョウ ♂ 尾羽の長い個体

タイ・バンコク
1024x682 px
2016/08/04
Nikon V1 Mode A
1 NIKKOR VR 70-300mm f/4.5-5.6

 こちらは尾羽が長く保たれた個体です。木陰なので光が当たらないと色が黒くくすんで見えますね。



「シキチョウ ♀」 クリックで拡大します。

「シキチョウ ♀

タイ・バンコク
1024x682 px
2016/08/04
Nikon V1 Mode A
1 NIKKOR VR 70-300mm f/4.5-5.6

 シキチョウの ♀ です。胸から頭にかけてが薄いグレーをしているので ♂ との見分けは簡単です。一方で若鳥も似た感じの色目をしているため、こちらとの見分けは難しいと思います。



「シキチョウ 若」 クリックで拡大します。

シキチョウ 若

タイ・バンコク
1024x682 px
2019/07/10
Nikon V1 Mode A
1 NIKKOR VR 70-300mm f/4.5-5.6

 こちらは最初 ♀ だと思っていた個体です。しかし口元の当たりをよく見ると、口角が淡い色になっているのが分かります。これは若鳥の特徴であり、若鳥は色目が ♀ ににて薄目なので、結局のところこちらの雌雄は特定できていません。



「シキチョウ 幼鳥」 クリックで拡大します。

シキチョウ 幼鳥

タイ・バンコク
1024x682 px
2016/08/04
Nikon V1 Mode A
1 NIKKOR VR 70-300mm f/4.5-5.6

 シキチョウのお子様です。公園での記録ですが、すぐ近くに現れてくれ、私がカメラを向けても気にすることなく、逃げようとする様子もありません。公園内には猫やカラスがものすごく多かったので、ちょっと心配になってしまいました。





観察データ

場所と回数:タイのバンコク中心部にあるルンピニー公園で3回、計3回。タイでの観察はこの公園以外は道端のみでしかできていないため、詳しい観察事情は不明です。こちらには二度行って二度とも多数見ているので、日本で例えればハクセキレイみたいに数が多くてフレンドリーな小鳥ですね。

観察月と回数:
1月0
2月0
3月0
4月0
5月0
6月0
7月1 〇
8月2 〇〇
9月0
10月0
11月0
12月0
計3回
留鳥で年中見られるようです。ちなみに朝でも昼でも見られます。




 (トップ画像 シキチョウ ♂ 2019/07/10 V1 70-300mm タイ・バンコク)

 初出:2016/08/14
 改訂:2016/08/16 トップ画像を差し替え
 改定:2021/7/30 科をツグミ科からヒタキ科へ修正。♀の画像追加とトップ絵の差し替え。ヒタキ科へのリンクと観察データの追加
 改訂:2025/04/20 全面改訂
 改訂:2025/05/15 青色みのある ♂ 個体の画像を追加